不器用な君と不機嫌な私
そして、季節は夏になっていた。
受験がない分、夏休みに遊べるわけではないけれど
夏祭りに行くくらいの余裕はあった。
だから私は郁を夏祭りに誘ったんだけど。
あっけなく
あ、ごめんっ
郁、アキと一緒に行く約束しちゃったっ!
と言われて断られてしまい。
他の生徒に二人でいることがバレないように私は願うしかなかった。
そんなわけで、なぜか私は
一人で夏祭りに来ているのだ。
なんというか、少しだけ
自分に呆れる。
なんで一人で来てるんだろうと。
そしてふと去年のことを思い出した。