不器用な君と不機嫌な私
「一昨年って、」
『いいから、そのことは』
「はあ?」
『で?どうせ今年も
ひとりなんでしょ』
「どうせってなに、どうせって」
『一人で夏祭りとか、やめときなよ
なんかこっちが悲しくなるんだけど』
「うるさいな、余計なお世話です!」
『あーくそ、なに、今年って青、白
どっち』
「…え、青、だけど」
『ならわかる』
「なにそれ」
こんなふうに会話をしながらも、わたしも必死で仲本を探していた。
出会いたいから、
この気持ちを伝えたいから
『……あのさあ』