不器用な君と不機嫌な私
「黒崎、学級委員のとこにさ
藤原と仲本って書いといてよ」
「「はあ!?」」
柳瀬と広瀬、郁と藤原さんの声が同時に聞こえた。
特に郁の声が一番デカイ。
まあ、あいつの声は慣れてるからいいんだけど。
「おいおいおいおい、京介!?
なんなんだよそれーっ!!」
「そうだよキョン!
郁がやるって言ったじゃん!」
「京介どうしたんだー?」
三人がそう言っているけれど、どうして藤原さんは何も言わないんだろう。
そんなことをふと思った。
まず、俺のこと見てさえいないよね。
「え、なに。悪い?」
その一言で、また教室が静まり返った。
やっぱりさすがにいまのはやばかったか。
「…いいっす俺、降りるっす」