不器用な君と不機嫌な私


付き合えばよかったんじゃない?



そう言われて、心にちくりと針が刺さったような

おかしな気分になった。


なんだよ、それ。


彼女にとって恋愛って

そんなに軽いもんなんだ


そうも思った


それにしても、藤原さんにだけは
性格のこと言われたくなかったんだけどね。


絶対彼女も性格はいいとは言えないはずだ。


あのクラスの地味な女の子たちを見る時の目つきときたら。


きっと彼女は自覚していないだろうけど

結構怖かったりする。


そんなこと郁にだって
口が裂けても言えないけどさ。

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