不器用な君と不機嫌な私
*動き出す、気持ち
「かおりんおっはよーん!!」
今日の郁はいつにも増して派手で驚いた。
というよりも
いつにも増して可愛いと言ったほうが正しいのかも。
「晴れてよかったよねっ
郁、まじ体育祭とかどうでもよかったけどー
今日はかおりん専用の応援団だからーっ!!」
そう、今日は体育祭。
郁は、髪を星形のチャームのついたゴムで2つに結び
前髪を珍しく上げていた。
もちろん留めるピンも
小さな黄色いカミナリの形をしていて
でもそんな奇抜なアクセサリーも
よく似合っていた。
「応援団って…郁はどの種目に出るの?」
「え?郁?
んとね、なんだっけ。
たしかパン食い!そんだけーっ」