小さな短い恋物語


騒がしかった朝食も終わり
翔花が隊士の洗濯物を干していると、飛脚が手紙を届けに来るのが見えた。

「飛脚ですがー!!!
お手紙でーす!!!」

と飛脚が門の外側から怒鳴る。

門番に言えばいい話なのだが。
しかしこの登場(?)に慣れてしまっているので、隊士は誰も何も言わない。

「淳矢(アツヤ)…
毎回毎回その登場止めてくれないか…
うるさいんだが…」


と呟きながら淳矢と呼んだ飛脚に近寄る翔花。

「なんだよ、翔花。
んな冷たいこと言うなよ~
俺たち幼なじみだろ?」

そう、この飛脚と翔花は幼なじみなのだ。

「………
お前と幼なじみなのが
一生の不覚だ。」

「ひどっ!!
まぁ、ほら、これ手紙だよ」

と馬鹿にされながらも
ある意味天才的な立ち直りの早ささで翔花に手紙を渡した。
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