小さな短い恋物語


「そういえば総司、
お前なんでここに来たんだ?」

と土方が煙管を吹かしながら問う。

「あぁ、翔花さんを怒らせて来たんで、避難です。」

「…お前なんで
翔花を好いてるのに怒らせる事しかしねぇんだ?」

なんだ、土方さん

「気付いてたんですか。」

「当たり前だ。
何年一緒にいると思ってる。」

と言いながら、煙をはく。

「……
どう接したらいいか分からないんですよ。」

「私たちは、こんな生活をしています。
いつ死ぬか分かりません。

もちろん、翔花さんとは恋仲になりたいですし、いろいろなことをしたいです。
遊びに行くだけでもいいんです。
でも、でも…
もし恋仲になったとして、私が死んだら、悲しむと思うんです。
悲しむ翔花さんなんて、見たくないんです。

…死んだら見れないでしょうが。」
< 6 / 34 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop