小さな短い恋物語
「なんだ、そんなことか。」
そう言ってまた煙管を吹かす。
「そんなことって…!!」
「そんなことだろ?
んなの簡単だろ、死ななきゃいいんだ。」
「…は?」
私はあまりに簡単すぎる答えに
開いた口がふさがらなかった。
「だから、死ななきゃいいんだよ。
そりゃ、俺らはいつ死ぬか分からねぇ。
いつでも、死と隣り合わせだ。
だけど、強くなって
負けないようになって、
死ななきゃいいんだ。」
「フッ…
そうですね、ありがとうございます、……土方さん」
「あぁ。」
沖田は満足そうな顔で
土方の部屋を出て行った。
side 沖田 終了