broken、robot。
「…ごめん、留亜。」

『へーき。
泣き止んで良かった。

あー、でも、もっと泣いてても良かったのに。
そしたらもっと沙恵とくっついてられたし…』

私はあの後、佑夜の墓の前で泣き出してしまった。

それをずっと、留亜が慰めてくれてた。

「あり、がとね。
それと…本当にごめんなさい。」

いくら留亜が嫌いだからと言って、留亜の気持ちが分からないでもない。

…感情なんてない。

分かっているつもり。
でも、どうしてもそんな風に見えない。

計算に乗っかってる馬鹿な奴なだけ、かもしれない。
でも、留亜はなんか…


他のロボットを知るわけじゃないからあんまり詳しいことはいえないけど。

優しい、んだよね。

馬鹿なんだよね。

何処か、私と似てるんだ。
ほっとけないのも、嫌いなのも、そのせいなのかもしれない。


『やだなあ。
沙恵らしくない~、きもい~。

俺は、沙恵のこと、ずっと…あ、ごめん、なんでもない。

そういや俺、ロボットじゃん。』


辛いくせに。
ばか…優しすぎんでしょ。
今日ぐらいなに言っても許してあげるよ…。

「ばーか。
そうだよ、ロボット。

佑夜そっくりの…」

ほら、私はまた留亜が傷つくようなことを言ってしまう。

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