broken、robot。
『彼氏ってどんなことすればいいの?』

…なんだそれ。

お前は恋愛ロボットじゃないのか。

「え、ふ、普通にしていて下さい。」

『普通って、どう?

いつもの俺が分からない…。』


「留亜、どうしたのよ。
それじゃ、縁が切れないじゃない。
実は彼氏じゃない、
なんてなったら…

“沙恵ちゃん、やっぱりまだ佑夜のことが…”

っておばさんに言われちゃうじゃないのっ!」


『その場合どうなるの?』

「お骨返品出来ない、プラスッ!家に一緒に暮らすとか?」

『はっ!?
じゃあ、俺…沙恵と暮らせなくなっちゃうじゃん。

そしたら、どうなんの俺…』

「だったら頑張ってよ。」

『うん。

嫌だったら言って?』

「大丈夫だよ。
今日一日だけ、留亜のこと本気で好きだって

思い込むから。」


『なんかそれ、嬉しいような嬉しくないような…。』


「キスまでなら、許す。」

『はっ!?えええっ?

い、いいいいいいんですか!?

え、チョー嬉しいじゃん。』


「キスまで、だから。」

『充分、充分!』

「そ?」

『するつもりなかったし。』

「そうなの?」

『あ、当たり前でしょ!

てか、嫌いなんでしょ、俺の事。』

「今日だけ好きだから。」


今日はいいチャンスだ。
自分を試そうと思ってる。

留亜といる間に辛くなったり、嫌だって思ったらまだ好き。

でも、

忘れてしまっていたら、
もう自分にとってそれだけの存在なのかもしれない。

という感じで。


…まあ、そんなにうまくはいかないと思うけど。

やるだけやる。


今日はチャンスの日だから。
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