broken、robot。

汚い字。
《沙恵へ!》

元気?
俺さ、あん時倒れちゃったでしょ。ほんと焦った。

ごめんね、心配かけて。

すぐ帰ります。
えっと、前の落ちてた場所に突っ立ってるから、迎えに来てもらっていい?

沙恵が俺のこと嫌って言っても、飽きちゃってたとしても、
ずっと

待ってるから。

俺は、沙恵が大好きです。

《留亜》

汚い字…。

優しい字。
止まったはずの涙が溢れて来た。

「沙恵?」

隣でお母さんが心配そうにしている。

「ふふっ。何でもない。」

「沙恵、あなたっ…!」

「え?」

「笑えるようになったのね!

病院に電話しなきゃっ!」

「私…」

笑え、たの?
無意識だった。

今まで何をしても笑わなかった私が留亜からの手紙一通で笑っちゃうなんて。
笑えることができるなんて。

やっぱり、留亜はすごい。

私、留亜がいないと。

留亜じゃないとだめだ。


留亜。

私もあなたが大好きです。
< 50 / 50 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

broken、robot。
Bec/著

総文字数/0

恋愛(その他)0ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop