broken、robot。
「どどどどど、どうしよう!?

えっと、とりあえずよ、とりあえず。

…警察行きましょ。

私が判断していいレベルの問題じゃない!

あなたさっき未来から…何年だっけ?

…ま、そう言ってたでしょ!?

これって国家レベルよ…。
は、早く。

警察行こうっ!」


すると彼はしゅんとする。

可愛い…不覚にもそう思ってしまう。

『俺、
沙恵、
のこと、
好き、
になっちゃったんだ。

ロボットだから感情ないはずなのに。
沙恵が…好き。』

私の名前、普通に言えてんじゃん。
なんなの…さっきまではふざけてたの?

その顔で私の名前呼ばないでよ…


「やめてっ!」

『え…?』

「私のこと、好きとか…

その顔で言わないで。

あなたはっ…私のタイプかもしれないけど、好きにはなれないの!

それに、私のこと好きとか言ってるなら…私の役に立ってよ。

私を混乱させないで。

私を苦しめないで。



……私は、あなたが嫌い。」

いつの間にか私の頬には水。


…涙。


『ごめん。

そっか~沙恵ちゃんの元彼の顔だもんね…!

やっぱりこっちでも俺、“おちこぼれ”だっ!』


そんな無理して笑わないでよ。

その顔で、私を見ないでよ…
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