【短】あなたが私を忘れても、私はあなたを忘れない
「……波の音……聞こえるね」



やっと車から出てきた私を見て、



「もう少し明るい時にくればよかったかな?」



吸っていたタバコを消し、微笑んだイサム。



そのまま肩を引き寄せられた私。



キスされる……。



そう思った私は思わず体に力が入ってしまう。



なんだか気まずくて、



「前にここに来たこと、イサムは覚えてる?」



イサムにそっと聞いてみたんだ。
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