ただ好きで・・・
滑り止めで受けていた共学の私立校への手続きが済み、制服の採寸とか春休みの課題とかで忙しかった。

だからすぐに落ちたショックも忘れられた。



4月。

新しい高校生活に胸を弾ませていた。

桜が満開の校門を真新しい制服で身を包み、見たことのない人がどんどん通り過ぎて行った。

その中に、見たことのあるような顔の人が一人いた。

A南中の?

と思ったが、一瞬で顔をよく見られなかったし気のせいだろうと思った。

第一あの人が受けていたのはこの私立ではなく、あたしが落ちた公立校。

ここにいるはずないよね…


< 4 / 5 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop