スキ、スキ?



その瞬間、鼻にツンっときた。



――本当は不安だった。その彼女があたしじゃなかったら?

そう思っていた部分があって。



きっと綾くんは記念日を覚えてるんだ。

だから、2か月すぎてるって分かるんだ―――






目が熱くなるのがわかった。

あぁ、あたし泣きそう・・違う、もう泣いてる。


「ふーん。で、その彼女は他校なの?」


「違うけど、」




藍、もういいよ。
これ以上聞いたらあたしはもうもたないんだ。

涙が止まらなくなる前にやめてくれ、藍。



「同級生?」


「あぁ、」



視界がぼやける中、綾くんを見ていると目が合った。


少し目を見開いた綾くんは、あたしと目を逸らす事なくあたしを見ていて・・・余計に涙がでてきた。








< 13 / 18 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop