スキ、スキ?
その瞬間、鼻にツンっときた。
――本当は不安だった。その彼女があたしじゃなかったら?
そう思っていた部分があって。
きっと綾くんは記念日を覚えてるんだ。
だから、2か月すぎてるって分かるんだ―――
目が熱くなるのがわかった。
あぁ、あたし泣きそう・・違う、もう泣いてる。
「ふーん。で、その彼女は他校なの?」
「違うけど、」
藍、もういいよ。
これ以上聞いたらあたしはもうもたないんだ。
涙が止まらなくなる前にやめてくれ、藍。
「同級生?」
「あぁ、」
視界がぼやける中、綾くんを見ていると目が合った。
少し目を見開いた綾くんは、あたしと目を逸らす事なくあたしを見ていて・・・余計に涙がでてきた。