スキ、スキ?
その瞬間、クラスメートの視線が一斉にあたしに向いた。
でも、そんな事気にしてられなくてあたしは涙が止まらない。
藍がふんわり笑ってあたしの前までくると頭をよしよししてくれた。
「と、言うことでクソ小川には元皆晴っていう彼女がいるんだがら近づかないでね〜?」
力強く言う藍の言葉に誰も反応しない。
それほど驚く事・・・・ですよね、うん。
でも、あたしの涙は止まることを知らない。
あたしの泣き声と鼻をすする音だけしかない教室に、カタンと小さな音。
「晴、おいで?」
「・・りょ、くん」
優しく笑う綾くんが少し強引めにあたしの腕を引っ張ってあたしを立たせる。
そして、あたしの腰に腕を回すと
「ちょっと抜ける、先生に行っとけ」
「ごゆっくり〜!」
そんな藍の声を聞きながら綾くんに連れられ教室を出る。