スキ、スキ?
パチっと目が合った―――のに、向こうに逸らされてしまった。
フイッじゃない、ごく自然に。
あぁ、またあたしの心には傷がつく。
そんな事を考えながらまだ狂ったように叫んでいる藍に話しかける。
「あ、藍?」
「お前等は恋愛なめとんのか、あぁ?!」
「・・は、はい?」
れ、恋愛なめとんのか?
って言うか、“お前等”って・・・。
クラスメートがギョッとした視線を藍に送る。
クラス委員長の優等生君は、明らかに引いている。
あぁ、藍。
一緒にいるあたしの立場も考えてよ・・・?
「ここにいるクラスメート!!」
叫ぶような大きな藍の声にあたしだけではなく、クラスメートの肩がビクッと揺れた。
「よーく聞いとけ!」
クラスメート全員を睨むように教室を見回す藍は、本当に鬼だ。
あぁ、そういや藍のお兄様はヤンキーだとか。