【完】チーズ男とあたりめ女
唇が、熱い。



「黙って聞いてたら、どんだけ俺を悪者にすんだよ」



「してないですよ!」



「しただろ!我慢してる俺の身にもなれよ!」



「我慢なら私がしてますよ!
会いたくても会いたくても、気持ちを言えなかったんですから!!」



「俺だってそうだ!!
けど、お前は初めてだろ?会ったら抱きそうになるのに…会えるわけねぇだろ」



「“抱きそう”?私にちゃんとムラムラするんですか?」



「…殴られたいのか、お前;;」



私に呆れた様子の悠さんは、車へと向かった。

私はその背中にくっついた。
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