【完】チーズ男とあたりめ女
しかも、サングラスだけをあげるなんて。

自身もお店に戻ると、蘭がオレンジジュースを飲んでいた。

私のジントニックも届いていた。



「失礼します。担当させて頂きます、ジュンです」



「……」



特に話す事もない私は、ジントニックを口にしながら有線を聴いていた。

けど、プツリと突然、切れた。

マイクを持った翔さんが、中心部に用意された特設台に立った。



「皆様。本日は【EDEN】のオーナーであり、我が兄の悠の誕生日パーティーにお集まり頂き、誠にありがとうございます。
オープンから4年、悠を支え、見守り頂きました皆様に感謝申し上げます。
では、主役の登場です!!」



拍手が沸き起こる中、悠さんは、入り口脇にある階段から降りて来て、姿を見せた。
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