【完】チーズ男とあたりめ女
「どうして呑んだの?」



蘭に水を飲ませながら訊いた。

蘭は「海が馬鹿だから!」と、泣き出した。



「え、蘭?;;」



いきなり泣かれて、戸惑う私に、蘭がいきなり平手打ちして来た。



「…はぁ!?;;」



パシーンッと乾いた音も響き、周りは騒然。

たまたま私たちの相手をしようと来たらしい翔さんが、固まった。



「海はね…優し過ぎるの…!
“私以外の女に触らないで!”って位…叫んで良いの…っ…!!」



蘭の涙は私の為。

そう気付いた時、私の目からも涙が溢れた。

でも、笑いながら蘭を抱き締めた。
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