【完】チーズ男とあたりめ女
・初めての自棄酒
居酒屋に到着。
オシャレで、居酒屋とは感じないお店。
でも、お酒の並べられた棚に【さくら】の瓶を見付けて、口元が緩んだ。
「何にしよっかな…」
メニューを見る朋菜さん。
私は「さくらのロック」と、守さんに伝えた。
「久しぶりに見た」
隣に座る守さんを見ると、「俺もさくらかな」と、私を見た。
「海ちゃんて、妹にしたいタイプだよね」
「翔さんも言ってましたね」
煙草の煙りが掛からないように、手で煙りを煽る守さんに、朋菜さんが「私に掛かった!」と、紫煙をわざと、守さんの方に吹いた。