【完】チーズ男とあたりめ女
「「あ…」」



すると、手が重なった。

あたりめを取らず、パッと手を戻す。



「俺をバイ菌扱いしたな?」



「してないですよ!!何を言うんですかっ!」



ぷくーっと頬を膨らませ、目の前にあった落花生の袋を見る。

…千葉県産。



「高そう…」



「800円とかだろ」



「高いじゃないですか!」



お金持ちはこれだから。

私は落花生の殻を剥き、口に入れた。



「食べます?食べるなら剥きますよ」



「敬語止めないか?堅苦しい」



「止めて良いなら止めますけど」



私は剥いた豆を渡して、飛び散った小さな殻を、灰皿に捨てた。
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