【完】チーズ男とあたりめ女
・それぞれが帰るべき道
20時を過ぎても、智が来ない。
もうすぐ21時になりそうだ。
私はアイスを買いに、コンビニへ行く事にした。
鍵を締めて、夜道を歩く。
「こんなような事、あったな…」
悠と、氷を買いに行った。
車だったし。
目的も違うけど、暗い夜道も、悠と居ると怖くなかったんだ。
次々に悠を思い出す私自身に笑えて、「ははっ…」と乾いた声で笑った。
端から見たら、不思議な人だろう。
「ハルカさんはどう思ってるんですか!?」
「お前は俺に何を言って欲しいんだ!!」
コンビニが正面に差し掛かった時、聞き慣れた2人の声がした。