【完】チーズ男とあたりめ女
・楽しい18歳の始まり
テーブルに並べられた料理に、ヨダレが垂れそうに。
和と洋で、食材は高いだろうけど、箸がつけやすいモノで統一されてる。
薬指に嵌まる婚約指輪が、シャンデリアの明かりで反射する。
みんなにお祝いして貰って。
たくさんのプレゼントを貰って。
「失礼致します」
私がうっとりしていると、蘭の執事さんが来た。
久しぶりに見たけど、相変わらずダンディーなおじさんだ。
「旦那様と奥様から、“海さんに”と、お預かりして参りました」
渡されたのは、翔さんがくれたピアスのジュエリーボックスの、一回り小さい箱。