【完】チーズ男とあたりめ女
「翔…」



「ん?」



「兵藤ーヒョウドウー先生に明日、健至ーケンシー病院に来て貰えるか訊いてくれ」



…“兵藤先生”?



「良いけど。何で兵藤先生を」



「海のお父さん、白血球らしい。
兵藤先生は、お祖父さんを助けてくれた。信頼がある」



「――わかった」



私は両親のピンチに気付いてあげられない、ダメな娘…。

なのに、悠たちに支えられて。

皮肉にも、幸せを感じた。



「海のパパ…あんなに元気だったのに…」



蘭までが、泣きそうになってくれてる姿を見て、尚更だった。
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