【完】チーズ男とあたりめ女
わかってたから。
わかってたのに。
2人で初めてのクリスマスも正月も、俺は海を1人にした。
“寂しい思いをしているだろう”って、感じてたのに。
俺は……馬鹿だ。
18歳の、まだ甘えたい年頃の海に、俺が甘えてた。
我慢ばかりさせて、苦しめて、悲しませて。
自覚すればするほど、情けない自分が嫌いになる。
「確かに仕事は大切。俺もそうだからわかる。海は親が忙しくて、土日に親子3人で遊びに行きたくても、口に出さなかった。強いというか、強がりというか…。
でも、あの時は愛してくれた人間がたくさん居た。けど…今は違うだろ」
小虎さんの目に浮かぶ涙は、俺の胸を痛め付けた。
わかってたのに。
2人で初めてのクリスマスも正月も、俺は海を1人にした。
“寂しい思いをしているだろう”って、感じてたのに。
俺は……馬鹿だ。
18歳の、まだ甘えたい年頃の海に、俺が甘えてた。
我慢ばかりさせて、苦しめて、悲しませて。
自覚すればするほど、情けない自分が嫌いになる。
「確かに仕事は大切。俺もそうだからわかる。海は親が忙しくて、土日に親子3人で遊びに行きたくても、口に出さなかった。強いというか、強がりというか…。
でも、あの時は愛してくれた人間がたくさん居た。けど…今は違うだろ」
小虎さんの目に浮かぶ涙は、俺の胸を痛め付けた。