【完】チーズ男とあたりめ女
「“情けない”って、何?」



「…海が何も言わない事に甘えて、寂しい思いさせて、泣かせた。
ごめんな…」



私は深く反省してる悠に、首を振った。



「今回は…私が悪かったの。
仕事は忙しいモノ。わかってた筈なのに…我が儘になって、我慢して…。逆に、悠を困らせてごめんなさい…」



「海は、何も悪くないんだ」



頭を撫でられ、久々の温もりに涙と笑みも溢れた。

泣きながら笑う私の前に、ドンッと焼酎が置かれた。

置いたのは、小虎さん。

シールには、“困ったカップル。コレどうぞ”と書かれて居た。
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