【完】チーズ男とあたりめ女
慎重に名前を書いた私から、婚姻届とボールペンが蘭によって奪われた。



「はっ?何で俺っ!?;;」



そして、何故か翔さんに回された。



「これから出すの!はる兄が寝てるんだから、代わりに書いて!!」



「蘭…私文書にそれはダメでしょ…;;」



「緊急事態なのよっ!!」



…また、怒られた;;

戸惑う私たちに対し、蘭は鬼の形相。



「待て…書くから」



しかし、寝てた筈の悠が起きて来た。

蒼白い顔色。

私に寄りかかりながら、悠は綺麗な字で、見本を頼りに空欄を埋めて行く。

私は判子が必要だと思い出し、寝室に急いだ。
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