【完】チーズ男とあたりめ女
ちんぷんかんぷんな私は、悠さんを見ずに首を傾げた。



「守は私が絡まれたらどうするー?」



「そいつらぶっ飛ばして、殺してー!」



「それはどうしてー?」



「蘭が好きだからに決まってんだろー!」



棒読みのクサイ演技をする2人は、私と悠さんをニヤニヤとして見る。

…何がしたいんだ;;



「ノロケたいの?;;」



「鈍感だとは知ってたけど、ダメだこれは…」



蘭が呆れた顔をした。

私は「“鈍感”?」と、聞き返した。



「はる兄と海は両想いなの!!」



「「蘭――ッ!!」」



何で私の気持ちを勝手に言っちゃうんだ!

しかし“両想い”なんて。
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