【完】チーズ男とあたりめ女
・“彼女”とは何か
車に乗り込み、やっとコンビニを目指す。
道案内をしながら、山の麓を突き進む。
「さっきは、嫌な話を聞かせてしまいましたよね」
よく賢介君と遊んでた公園の前に差し掛かった時、婚約の話を思い出した。
なくなる話だけど、謝らないと。
「ごめ―…」
「まだ付き合ってないし、別に」
謝ろうとしたのに。
…あぁ…!;;
私とした事が、告白を忘れてた。
ムンクの“叫び”のようになりながら、私は頬を叩いた。
…よっしゃ!
気合い入った。
「ここだろ?」
なのに、着いてしまった。