激甘学園寮生活~男子校に女子1人派遣!?~
あぁ~後は早く寮に帰って荷物片付けよう。
なんて思って鞄を取って立ち上がろうとした時
「ねぇねぇ!」
楓という男の子が椅子ごとあたしの席に近づけて話しかけて来た。
「私?」
首を傾げる私に嬉しそうに頷く。
なんか…小動物みたい。
「莉緒ちゃんだよね?」
「うん…」
「寮ね、俺たちとフロア一緒だよ。」
「そうなの?」
「うん!だから仲良くしよ♪」
そう言って差し出して来た手を握るとブンブンと振る彼は思い出したようにそうだ!!と言うと
「俺は宮川 楓【みやがわ かえで】女の子みたいな名前でしょ。」
そう言って笑う楓くんは凄く可愛いくて軽い化粧で女の子になれそうだった。
「そんでアレが柳井 勇吹【やない いぶき】」
へぇ~爽やかなところが名前とバッチリ合ってる!!
黒髪の短髪の勇吹くんはそんな楓くんをうっとうしそうな目で見るとあたしをチラッと見て再び手元の携帯に目線を戻した。
なんか…凄く…凄く無愛想。
爽やかなんて言った私が間違ってた。