激甘学園寮生活~男子校に女子1人派遣!?~
俺はただ求めてくる目の前の女を醒めた感情でしか見ることができなかった。
それからふと視線を感じ、目線を向けると
暗闇でもすぐにわかる。そこには目を見開いた莉緒が立っていた。
ただ目が合ったまま、俺は内心凄く動揺していながらも自然を装った。
「麗?」
俺の変化に気付いた茜の言葉なんか頭に入ってこなかった。
「気はすんだ?それじゃさよなら。」
これが最後だという言葉を信じて、俺はあえて冷たい態度で別れを告げた。
「ちょっと麗!!」
呼び止める茜に目もくれず、莉緒のもとに向かった。
バカな俺は、それをどんな目で茜が見ているかなんて気づけなかった。