怪盗キルア!俺が宝を盗むワケ$
『お前が例の坊主か
まだこんなに小せえのに苦労したな』
バリスにいって俺を迎え入れたのは無精髭を生やした体格のいいおじさんだった
『坊主、名前は?』
『藤丸……』
『藤丸か。俺の名前は平太(へいた)だ
ゆっくり話をしたいところだが、悪いがお前には時間がねーんだ
ただでさえ開眼を身に付けるのに20年……それをお前には10年
全く不可能に近いこと押し付けやがって』
いらいらとする平太はガリガリと頭をかじった
『あの……平太さん』
『おいおい、さん付けは止めろ
あと敬語もな。そういうのは苦手なんだ』
ニヒヒと笑う平太は、俺の想像した性格とはずいぶんかけ離れていた
『俺のことは親父だと思え
ま、かみさんも子どももいねえけどな』
『……うんっ。』