怪盗キルア!俺が宝を盗むワケ$
もう一度その声を聞くことはできなかった
光に包まれたレクシアは俺の体に溶け込んだ
「お前自身が悪魔になってたとはな」
後ろから玲哉の声がした
「わりぃ、あんなこと言って……
先、帰ってて。今1人になりたいから……」
「あぁ」
深く追求することなく玲哉は颯に乗って夜の空に溶け込んでいった
涙が仮面を伝っていくのがわかった
空を殺したという罪を認めたくない俺が確かに存在した
深く傷ついた俺の心は気がつかない間に離れていってしまっていた
空を生き返らせたい……
今でもその想いは変わらない
だけど……どこかで迷っている自分がいる
空が生き返ったとき、あいつはどんな反応をするんだろう
生き返らせてくれたことを喜ぶなんておめでたいことは考えられなかった
空を信じられないわけじゃない
ただ、自分のしたことに対する空の反応が怖い
なぜ助けてくれなかったのか。
そう問い詰められたとき、俺はどうすればいいんだろう……
「キルア……っ!!」