怪盗キルア!俺が宝を盗むワケ$
「って、なんじゃこりゃ。」
『翔、緊張してるの?』
隣に座るイルが心配そうな顔で俺を見る
ちなみに俺の今のカッコは白いシャツに黒のパンツ
首には赤くて細いリボンをつけていて、背中には真っ黒なマント
まさしく怪盗って感じ。
「緊張っていうか、まさかこんなに警察が来るとは……」
夜中だっつーのにチカチカと赤いランプをつけて、近所迷惑なっ
ま、俺が原因か。
てか普通怪盗です。絵盗みます。なんて現実離れした予告状みて、まず悪ふざけだと思うだろっ。
『この国の人って仕事熱心だね。』
「って、お前もいちいち心読むなっ。」
「いいじゃないか、晴れ舞台にはぴったりだ。」
「わっ!!藤丸、お前どこからっ」
目の前でふわふわと浮く藤丸に俺はびくっとする
まぁ、もう宙に浮くとかそこらへんのことじゃ驚かなくなっちまったよ。
慣れって恐ろしい……。
「ん……?」
ちなみにここはデパートの屋上
ちょうど斜め下にある美術館の窓の中がみえる
「え……?」
もう一度俺は、声を出した。
あれって……
「葉月!?」