怪盗キルア!俺が宝を盗むワケ$


『でも確かに……』


イルはポツリと呟いた


『今までのことを振り返ると、翔は大きな外傷のダメージを受けていないね』

「どういうことだ、イル」



藤丸は怪訝そうな顔をイルに向ける


『だっておかしいと思わない?
僕と藤丸は1度気を失ってる
でもそれはレクシアから攻撃を受けた。

もしくはレクシアを倒したときの体力の消耗

それに藤丸の場合、常にリエルから命を狙われてる状態

いつ攻撃を受けてもおかしくない


玲哉は1度開眼をコントロールできなかった翔から大きなダメージを受けてるよね』

「あぁ。」


俺は確か……あれ?


「俺、誰かに攻撃されてダメージを受けたことない」

『そう。
翔は自我を失った結果であって、敵から大きな外傷を受けたことはない』




つまり、それって……


「中には本気で翔を倒したいと思っていたやつもいるだろうが、それがわからない今は、あえて翔を傷つけなかった線が濃いな」


藤丸は険しい顔をしながら一点を見つめた


< 348 / 467 >

この作品をシェア

pagetop