be in love* るーむしぇあ
『戻るね』
わたしはトキヤの部屋を出た。
『…ああ』
リビングにみゆくんがいた。
まだお酒を飲んでる。
『みゆくん。
まだ飲んでるの?』
『僕は強いからね。
いくらでも飲める』
『すごいっ。
わたしなんて…』
『酒も慣れだよ。
セックスと同じ』
みゆくんがその単語を
言うとは…思わなかったな。
『ん?なに?
難しい顔して。
トキヤと喧嘩でもしたの?』
『してないよ』
『そ?ならいいんだ。
喧嘩したなら、僕に言いなよ。
どうにかしてやるから』
『ありがとう……』
『酔ってきたなあ……』
みゆくんは窓のほうを眺める。
『そりゃ、こんなに
飲んだら…』
ビールなどの空き缶の山。
『喧嘩してるのは僕なんだ…
イライラしてるんだ』
えっ
『イライラ…?』
『僕でもイライラするんだ、
って?』