幕末陰陽師
私は力なく刀を手放した。




カシャン、と金の装飾が地面に鳴り響いた。




〈観念シタヨウダ。ツマラヌ。生カシテオクノハヤメダ、コノママ死ヌガイイ!!!〉




「…私は、ぬしさまの…手によって、……しぬのだ…。」




私は、命令に従わなければならない。
私は、主様に生かされ、主様の手によって死ぬのだ。






何のために野孤が刀などを持っているのか。
それは刀の方が“加減が出来る”からだ。
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