幕末陰陽師
言葉とともに札を投射する。
呪符は異形に貼りつき、先程調伏した時と同様に、この異形も苦しめた。
異形は灰と化した。
キツネは暫くその場に立っていたが、やがて力なく倒れた。出血が多い。余程苦戦したのだろう。
「…キツネ、手当てをするから中に入りなさい。」
「……わかり…ました、ぬしさま…。」
「私はあなたを道具としか見なさない。道具が使えなければ、意味が無いわ。」
「……はい。」
「私は道具を簡単には捨てない人よ。」
「……はい。」
呪符は異形に貼りつき、先程調伏した時と同様に、この異形も苦しめた。
異形は灰と化した。
キツネは暫くその場に立っていたが、やがて力なく倒れた。出血が多い。余程苦戦したのだろう。
「…キツネ、手当てをするから中に入りなさい。」
「……わかり…ました、ぬしさま…。」
「私はあなたを道具としか見なさない。道具が使えなければ、意味が無いわ。」
「……はい。」
「私は道具を簡単には捨てない人よ。」
「……はい。」