幕末陰陽師
死者の怨念の固まりだと、主様は言っていた。




闇より深い黒々とした四つ足の生き物は、狂ったように咆哮を繰り返す。




「キツネ、やりなさい。」




「分かりました。主様。」




私は主様から賜った刀を抜き、異形に斬り掛かった。
その間主様は札を出して何かを唱える。



私は再び斬り掛かる。今回の獲物はさして強くないようだ。
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