ひなたの林檎


 夏のある日
 みんなで海へ
 もちろん君も一緒

 着くなりみんな海へ
 
 あんまり泳げないあたしは
 波打ち際でみんなを見てた

 ぎゃーぎゃー言いながら
 楽しそうに遊んでる

 君も楽しそうに笑ってる
 君の笑顔が見れるだけで
 けっこうな収穫だったりする

 「 お前、入んないの? 」

 「 うん、あたし泳げない 」

 君はみんなのほうを向いた

 「 ちょっと俺疲れたから
  休んでるわ 」

 「 大丈夫? 」

 ってあたしが言うと

 「 ……行くぞ 」


 あたしの手を握り海の家に

 「 かき氷1つ 苺味
  練乳たっぷりで 」

 「 甘いの嫌いじゃなかった? 」

 あたしが何を言っても無言


 テーブルに届いたかき氷
 そっとあたしのほうに

 「 早くしねーと溶ける… 」

 「 うんっ 」


 ねぇ どうして君は
 そんなに優しいの?

 あたしが退屈してる
 って思ったの?

 そんなことないのに

 でもあたしのこと
 考えてくれる君が大好き

.
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