妖怪の住む町
「お前の名前を教えてくれ。」

「わたし?
わたしの名前はれいか。」

「れ……いか?」

聞いた事のある名前。

同じ名前。

悠一に付けてもらった名前。

「きれいな笑顔で優しく笑う、はなのような存在。
って、おとうさんが教えてくれたの。」

れいかは、その名の通り優しい笑顔で笑ってた。

綺麗な笑顔で優しく笑う。

華のような存在。

昔、悠一が言ってた。

「君の笑顔はとても綺麗だね。華のようだ。」

……そ、うか。

そうだったのか。

「良い名前をもらったな。
大切にするんだぞ。」

「うん!!お姉さんの名前は?」

「私の名前も麗華だ。」

「すごい!!一緒の名前だ!!!」

「綺麗な笑顔で優しく笑う。華のような存在。
って意味がある。」

「だれが付けてくれたの?」

「れいかのお父さんだよ。」

「私のおとうさん?」

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