それでも世界はまわる
「・・・やっぱり僕のこと、嫌いになった?」

「んーん、全然嫌いじゃない・・・」

美佳は弱々しく、しかし精一杯首を振った。

「僕がかなり待たせたけぇ?」

「違う、あたしはりおん君が好き!」

また沈黙が落ちた。
誰も状況を理解できなかった。本人さえも。

「分かんない・・・。嬉しいけど、どこか・・・心の奥で信じられてない・・・。
 ミオとトモ君の話した時も、ぶち嬉しかった。二人だけの秘密ができた、って・・・。
 でも、急に自信がなくなったん。やっぱりりおん君は・・・あたしが嫌いなんだって・・・」

また沈黙。
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