それでも世界はまわる
美佳はりおんに誘導されるまま外へ出た。
掃除時間と移動教室の時以外は人通りの少ない学校の裏だ。上履きで出ることのできる手軽な場所。

幸い、小雨になったとはいえ愚図つく天気と、どの学年も文化祭の準備中だったことが味方し、そこには誰もいなかった。

二人きりになったが、結局沈黙になった。

美佳は、慎吾の言葉を思い起こした。

・・・りおんは美佳さんのこと信じてたんだよ?

どうして美佳さんはりおんを信じてあげれんのっ!?
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