それでも世界はまわる
美佳が不満気に地面の石を転がしていると、話題一転、慎吾がなにやら思いつきで発言をはじめた。

「ねぇ。りおんと美佳さん付き合うんなら、名前呼び方変えた方がいくない?」

「はぁ? どう?」

「りおんは、美佳、とか」

「呼び捨てかよ・・・」

りおんがくすぐったそうに言う。

「ていうか絶対呼び捨て!」

「あたしはいーよー。他人行儀なの嫌だもん、せっかくだけぇ近付いた感じがいいな」

「美佳さんがそう言うんなら、僕も別にええけど・・・」

「じゃあ決定! 次、美佳さんは?」

慎吾が軽快に答える。とても楽しそうだ。
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