それでも世界はまわる
教室では、まだチャイムも鳴っていないのにすでに山本先生が来ていた。

机は展示物を置くためここにはなく、だいたいの位置に立つと先生が出欠をとり始めた。
国語の俳句・川柳や保健体育の調べ物などが綺麗に掲示された教室を見ていると、自分の名前を呼ばれていることに気付くのが遅れ、美佳は焦って返事をした。

朝礼が終わると即行体育館に集合だ。

美佳は比較的のんびりできた。
それもそのはず、今日は慎吾が執行部の仕事をやってくれる。

(まぁがんばれ)

美佳は他人事に考えていた。

体育館に着くと、もう何人か保護者や村人などお客さんは来ていた。
前のピアノの影では執行部が何かしている。
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