それでも世界はまわる
そんなエピソードのある大きな絵を拓也と二人で見上げていると、ふと隣で大人の声が聞こえた。

「この絵、なんか他と違うわーねぇ」

「どこの子供さんじゃろか?」

「あ、美佳ちゃんよ。三年の」

「美佳ちゃん? 風吹さんちの? ・・・まぁ」

拓也とりおんの母だ。二人の家は近所にある。
こちらに気付き、話しかけてきた。

「拓也、慎吾くんと二人?」
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