それでも世界はまわる
「うん」

「こんにちは!」

美佳は、小学生のように元気なあいさつをした。

「こんにちは、慎吾くん」

「りおんのおばちゃんも、こんにちは」

りおんの母には少し控えめになる。

「こんにちは」

「慎吾くん、これ美佳ちゃんが描いたんですってね。すごいわぁ。拓也も、もし美佳ちゃんに会ったら感動したって言っといて」

さすがに大げさだと美佳は思った。しかしそれは出さず、別の言葉を口にした。
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