それでも世界はまわる
「うん、言っとく。でも和奏さんらーも手伝っとったけぇ、美佳さん一人じゃこれできてないろ」

確か慎吾は敬語を使っていなかったはずだ。

「でも協力っていいわーね。なんか、こう、友情の色? みたいなのが感じられるし」

二人の母は顔を見合わせて笑っている。

「美佳さん、感謝してたから」

二人と別れ、理科室、図書室、一年、二年、三年教室とまわったところで、お昼休みの時間がやってきた。
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