それでも世界はまわる
一瞬、拓也は喉を詰まらせた。

彼の浮いた話はほとんど聞いたことがない。

水筒からお茶を注いで、一気に流し込む。そして顔を赤らめて言った。

「な、なんでいきなり・・・」

「おるん? おらんの?」

「・・・おる、けど」

「誰!」

「言わんよ」

慣れない恋愛話に拓也は赤面したまま、いーっと歯を見せた。
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